炭は一度燃えているのになんでまた燃えるの?

           

と思って不思議に思っている方は多いのではないでしょうか。
なにをかくそう、私もそう思っていました。
今日はその話をしていきましょう。

 

炭は焦げて真っ黒けになっているように見えるかもしれませんが、実は燃えていないのです。

出来たばかりの木炭

炭の原木は蒸し焼き(熱する)することで炭化します。
窯の中で原木が蒸し焼きされると、まず煙突から白い煙が出てきます。白い煙は水分が水蒸気となって出た煙です。
さらに温度が上がると、木ガスといわれる気体成分が熱分解され煙となって放出されます。
時間や温度によって放出される気体成分は変化していきます。
煙の色や濃ゆさは時間が経つに連れて変わっていくんですね。
最後に炭素のかたまりである木炭が残ります。

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熱分解された物質が煙として見えるだけで原木そのものは発火してないんですね。

 

木炭は炭素のかたまりなので元素記号で表すとCですね。
加熱することによって酸素Oと結びつくので

 

C+O=CO

 

二酸化炭素COは目に見えないので、よく炭化された木炭は完全燃焼され煙が出ないというわけです。
最後の最後はミネラルの酸化物である灰だけが残ります。

木炭が燃えた後の灰

見た目はコゲコゲなのに燃える木炭のしくみ、わかって頂けたでしょうか。